
越前市のワイナリー「SIX THREE ESTATE(シックススリーエステート)」に併設するレストラン「TSUKIHI(ツキヒ)」さんへ伺ってきました。こちらのワイナリー「SIX THREE ESTATE」は、醸造家であり、TSUKIHI 創業者でもある西野恒樹氏が、2020年から越前市白山地区でブドウの栽培を始められ、現在では赤ワイン6種以上、白ワインも3種以上リリースされているそうです。手間を惜しまず、自然発酵、無添加、無濾過で福井、越前の風土の良さを表現するワイン造りをされてるワイナリーです。
2025年にオープンされたレストラン TSUKIHI さん。薪や炭を利用した原始的な調理法を用い、越前のテロワールを表現されたお料理と、越前市白山地区で栽培されたブドウでできた素晴らしいワインを楽しむことができる“唯一無二”のレストランです。
こちらにお伺いできることが決まってから、越前福牛を薪料理でいただけることはもちろん、なんといってもSIX THREE ESTATEのワインをいただくことも心待ちにしていた、今回の「越前福牛を食べに行く」旅。
田んぼの真ん中にある敷地に到着、ワイナリーの見学からスタート。マネージャーの劔持さんにご案内いただき、お話を伺いながら越前の工芸品や手仕事、自然と交わるものづくりのソウルを静かに感じつつ、非日常の世界へとエスコートされていきました。

何を選んで、どの道に進むのか、その道程の一つ一つに哲学が宿り、手間を惜しまず作られたワインからは、美しく、凛としたオーラが漂っていました。
ワイナリーの屋内は、とても神聖な場所。自然の中で気候や成長とに一喜一憂して収穫の時を迎える世界、一家総出での収穫の賑々しさ、ここに運んで山積みになったブドウも想像できないほど、静かに均一な時間が流れています。


ワイナリーツアーをエスコートしてくださった、マネージャーの劔持さん。


月と日をモチーフにしたウェルカムプレートに、越前焼きの湯呑みで、お白湯のようなやさしいお出汁。湧き水と、ブドウの葉と、お米の出汁。添えられているのは葡萄畑の周りに自生していたクロモジ(黒文字)、春を迎えた白山の空気を感じます。次のアミューズもまるで越前海岸を想うような風景から。昆布のタルトと越前塩雲丹のビスケット。

春萌の野山の香りとともに味わうそばがき、蕗のとう。
鯖、がまえび(越前エビ)、鹿肉のタルタル、原木椎茸のブルスケッタ、地の食材が次々と…。
ふくいポーク、お麩の芥子和えをイメージされた付け合わせ。





越前焼きの粘土生地に閉じ込めてじっくりと焼かれた蕪は、芸術作品のよう。

ぎゅっと美味しさが閉じ込められて、ストレートに蕪のやさしい風味そのものを味わえる一皿でした。

越前蟹は手打ちパスタで登場。そして、美しい海の幸のメインディッシュは、福井産あんこうの薪焼き。


あんこうが福井で獲れるの?という驚きと共に、中に7つ道具の胃袋や皮などが仕込まれていてまた驚き。優しくて、でもパンチがあるソースで、とても美味しくいただきました。

そして、いよいよ「越前福牛」サーロインの薪焼き。
このように、大切にカットしていただき、焼き上げる前に見せてくださいました。

薪火台の上で、じっくりと表面を焼き上げていきます。


「炊きあがりました」といい香り、「しらまやのお米」。こちらのブドウ畑と同じ白山地区。コウノトリの舞う田んぼで作られた、ふくいの特別米。福井に来たなら美味しいお米をたべてほしい。
福井の人ならだれもが自慢に思っている福井のお米。ジャンルにとらわれず、当然の如く最後にお米をどーんと釜で炊いてくださって、感動の一言でした。


美しいごはんのおとも、真ん中は端材のしぐれ煮。「うれしいなぁ」と齊藤さん少しウルっと…。
至るところに、シェフの優しさを感じます。おこげも、だし茶漬けのような一口雑炊にて。
どこまでも続くTSUKIHI劇場に、唸らずにはいられません…。


まだまだ感動は続きます…。
蕎麦粉の焼き菓子、こちらも炭のオーブンで。素朴で香ばしい香り。


いぶし柿のデザート。越前いぶし柿は、日本で唯一の製法であり、福井県の中でもこの土地、越前市でしか作られていない伝統的な干し柿。作り手が年々減ってなかなか手に入らなくなったこの干し柿。こちらでは、作り方を口伝してもらい自家製されたそうです。とても美味しかったです。サクサクの蕎麦粉の焼き菓子、自家製の水羊羹はワインの風味で、慣れ親しんだ酒饅頭をも思い出す、「望郷」ともいえるやさしい気持ちと、素朴な余韻を残してくださいました。
埋もれているもの、ばらばらになっらもの、無くなりかけているもの、ふるさと福井の良いものを、一つ一つ和紙で美しく包み直して、綺麗な箱に丁寧に詰めてくださったかのような、お料理とひとときでした。

長屋 恭平シェフ、本日はご馳走様でした。
お食事をいただいた後、長屋シェフに「越前福牛」についてお話を伺いました。

全て美味しく、楽しませていただきました。本当にご馳走様でした。
Chef / Kyohei Nagaya今日のお肉、どうでした?肉の状態はすごく良かったですよね。
INTERVIEWER:最高でした。周りが香ばしくカリッとした表面と、中のジューシーさが特別ですね。 目の前で薪で焼いてくださって、とても贅沢で、シンプルに塩も美味しかったです。
Farmer / Chikara Saito本当にすぐ海なので、それはあると思います。潮風の牧草地で気持ちの良い環境で育ってます。
牧場近隣で栽培されている美味しい野菜や、フルーツもたくさんあります。ぜひ一度三国にも食材の探究にいらしてください。
ぜひ、よろしくお願いいたします。
Farmer / Chikara Saito今日は、楽しい時間をありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

SIX THREE ESTATE WINERY併設レストラン TSUKIHI
〒915-0041 福井県越前市葛岡町8-10-1
https://hp.restaurant-tsukihi.jp/
*「越前福牛」のお取り扱いについては、仕入れ状況や、その日のメニュー構成によって不定期となっているそうです。サンビーフ齊藤牧場の「越前福牛」を気にしてくださっている場合は、ご予約時にお問い合わせください。

同時に載せきれなかったのですが、ソムリエールでもある劔持さんによるセレクトにて、ワインも美味しくいただきました。この土地で、ここまで研ぎ澄まされた美味しいワインを、愛情かけて作られていることに、深く感銘を受けました。手作りのノンアルコールも、ワインとお同じくらい素敵なラインナップで、サプライズが盛りだくさん。
まさに“唯一無二”の体験をご提供いただきました。ファンとして、これからも追いかけさせていただきます。
ありがとうございました。